☆日本と中国、何れがクウェートとなりイラクを演じるのか
此処数週間に起きた重大事、即ち、①鈴木宗男氏に対する最高裁に因る再審請求の却下、②村木厚子女史に対する検察庁に因る冤罪事件惹起の内幕露見、③尖閣諸島領内に故意に侵入、公務執行妨害を併発して拿捕された中国漁船と船員並びに船長に対する、司法、行政に因る二重権力構造の露呈等々が立て続けにあったが、斯かる重大事に関する発言を当欄が差し控えていた事由は、偏に、成り行きの見定めも去る事ながら、俗に云う主要メディアの論調や解説動向を、明確に見定めたかったが故のもので他意は無い。
①も②も③も、少なからずに類似する、所謂、司法権に因る作為的事案であると言って過言では無きもの、より明確に云えば、①と②は、政治的貶めを目的とする明らかなる犯罪の組み立てが歴然として為されたと云う事であり、②と③に関しては、第三帝国官僚政府の表舞台への登場、就く、藤原一族司法宮に因る冤罪作りのシナリオの構成と、表見的政府とすら化した行政府を差し置いての、ともに司法権に因る国権発動と云う事ではあったのである。即ち、①も②も③も、須らくが有機的、且つ、横断的に結合している事件と云うことではある。
① 鈴木宗男氏の再審請求に対する最高裁の門前払いとした却下の即答は、検察庁が証拠として公判に提出した、複数の証人調書が事実のものとして受け入れられた、所謂、贈収賄罪を構成する証拠を形成した結果とする心証の認めであって、地裁から最高裁に至る裁判官の自由心証に因る有罪を下す核とすらなったものだが、斯かる複数の証人に因って暴露されたとする贈賄認識の調書は、鈴木宗男氏側の複数回に亘る証人への調査で、取調べ検察官の脅迫染みた誘導に因る証言調書である事が判明、其れは、飽く迄も「政治献金」であった事が斯かる複数の証言者から得れらたのだが、其れにも拘わらず、高裁も最高裁も同様に、証言調書の翻意に基づく真実を著わす調書を、公判に於いては最後まで、真偽を見極め社会正義を顕現する裁判官にも、終ぞ採用される事はなかったのである。作為を以って政治家鈴木宗男氏(並びに佐藤優氏)を貶める為の、其れはまさしく、藤原一族司法宮に因る社会正義顕現の押し潰し目的ではあったのである。
② 村木厚子女史に対する司法権に因る、「冤罪でっち上げ工作事件」は、大阪地検特捜部のエラーを見させられる以前に、公判では既に一審無罪とされ、検察提出の重要証拠とされるものが悉く採用されない事が其の無罪を勝ち取る事由となった様だが、其れ以前に重要なる事実は、上村被告に因る其れは単独犯行である事の暴露が、上村被告本人から重ねて発せられていたこと、即ち、村木女史は何等与していない事件である事が力説されていたもので、且つ、巷に洩れ伝わって来ていた正犯村木厚子説が、地裁に於ける裁判官をして確証無きものとして認定され、無罪判決を為さしめたのである。基より、地裁判決を不服として上告を検討していた大阪地検に因る流れは、此れ以上の異なる新たな証拠は見付からず、公判の維持は不十分で不可能でさえあるとして地裁判決を受け容れ、あまつさえ控訴を断念するかの如くにも見えたが、其の矢先に出た事実が、「朝日新聞」に掲載されたスクープ記事の認め、即ち、当該事件を追い掛けていた朝日新聞記者等に拠る、上村被告側弁護士との間に於いて調査された返却証拠物件の内容調査、即ち、上村被告が業務使用していたとされるフロッピー記載内容の調査に当たったのが発端となり、専門家を交えての詳細分析では、「日付時間等」に関わる明らかな捏造に基づく修正部分が露見、新聞スクープとして即刻に流されたのである。
新聞発表が為されたのと機を一にして執り行われたのが、最高検に拠る大阪地検特捜部に対する事情聴取の発表で在った事は記憶に生々しいところ、また、当該事件に関与した検察庁関係者に対する事情聴取の発表と同時に為されたのが、証拠物として押収したフロッピー内容を改竄したと目される下手人名の発表、即ち、大阪地検特捜部所属の主任検事である前田恒彦の名前の発表でもあったのである。マスメディアも世間もともに驚き、まさか、やはり、が入り乱れてはいたが、総じて論評された彼等の印象に基づく言辞はと言えば、検察官としては決して有るまじき行為でお粗末にも過ぎ、社会正義を顕現すべき立場に在る検察庁吏員に限っては在り得ぬ体たらく、と云うものに集約されるのだろう。だが、斯かる評論を為す元検察庁の幹部や評論家達がマスメディアに出演し、口を吐いて一様に出る言葉、即ち、在り得ぬ其れは体たらくであると云われる言葉ぐらい欺瞞に満ちたものはなく、鳥肌の立つ論評でもあった事が実に印象深く残るのである。
政官財を揺るがす事件、即ち、内外に跨る贈収賄罪や犯罪を構成する不正取り引き、はたまた、脱税等に関わる事案に的を絞って、検察庁の特捜部は動き、当該不正不法行為を取り締まり、紛う事無き悪に対しては一歩足りと謂えども引く事もなく、社会正義の顕現の為には外部からの如何なる差配も圧力も受けないとされるのが此の検察が持つ司法権、其の最たるものが、捜査、逮捕、起訴を一手に権力として持つ「検察庁」であるとの意義付けは、広く国民からも受け容れられ、且つ、其れは権威としても付与されていたのだが、基より、我ら道々の民は、未だに彼等に全幅の信頼と権威を預けているのも事実、だが、其れが錯覚でしかない事は、即ち、彼等に対して、神々しくもある不断の権威を与え、また、無定見の信頼を与える事で受け取る、所謂、我ら道々の民に対する反対給付が何かと云えば、悪を懲らしめると云う、溜飲を下げる事実こそ為して呉れもするが、我等の与り知らぬ中で仕組まれた犯罪のシナリオ作りと貶めもまた同様に、斯かる信頼や権威の裏側では同様に包含されていたとは残酷に過ぎるが、我ら道々の民が勝手に理解しただけのもの、また、目に見える検察庁吏員に因る犯罪としては今回の事件が初めてであれば致し方無きもので、其れこそ、司法権に対して抱く道々の民の認識が甘いと云う事を知らしめて呉れ、畢竟、社会正義を顕現する組織であるとの錯覚から成る裏付けが、今まさに取れ去ったと云う事なのである。
「三権分立」の国家基本理念を尊重するとして、司法権に立ち入らない事を明言している菅直人、其の言や良し、だが、本来、①や②の事件に対して、或いは、審判の下されていない秘書逮捕は別として、小沢一郎氏に被せられた事案に対して、三権分立を堅持すると云うのであれば、其の一つでもある司法権が下した、即ち、検察庁が下した、二つの小沢一郎事案に対する二度と一度、都合三度にも上る「白/無実」の検察判断を無視し、在ろう事か、小沢一郎氏には「政治と金」の影が付き纏うと迄示唆して見せる其の言や行動には、三権分立の理念尊重が全く見られぬどころか、其れ以前に、国家社会の指導者として顕わすべき社会正義の顕現すら、平然としてへし折ると云う事でしかなく、此れこそが不作為に因る不正義の表わしでしかないのである。
未だ一歩として職務の進んでいない菅直人をして、指導者としては失格の烙印を押したのはまさに此の一点に尽きるもの、即ち、誣告や冤罪の仕掛けを防ぐ事は、如何な国家行政最高権力者と謂えども適わずにもあれば、せめて、検察庁の下した三度もの「白/無実」の判断、即ち、小沢一郎氏に対して為された二つの作為的告訴に関して、検察庁は都合三度に亘って白/無実の結論を為し、後は、告訴人が求める検察審査会に因る私刑の是非を問うだけに在るものだが、菅直人は未だに口を噤むことで検察審査会の私刑判断を求めると云う愚挙に出ているのである。①、②に対して、最も憤らなければならない立場に在るのが「三権分立」の一方の旗頭行政府ではある筈、行政府自身も去る事ながら、司法府や立法府の独断専行や不条理への後退など認めてはならずのもの、菅直人はまさに、「三権分立」の理念とは懸け離れた小市民の一人にしか過ぎないのである。
本来、組織内に在る者が謂われ無き不条理に晒され、其れが晴れたのであれば、苦労をねぎらい暖かく迎えるべきが指導者として執るべき行動であり道筋、況してや、謂われ無き不条理が明らかなる証左を以って認められていれば、其の時点から敢然として闘うべきが指導者として執るべき行動規範の筈、基より、良質性を求める日本民族にとっての其れはまさしく社会正義の顕現なのである。菅直人には無かったと云う事である。
③の、所謂、沖縄県尖閣諸島領内に、(漁労目的乃至探査目的で)故意に侵入し、領海侵犯と公務執行妨害罪を併発して拿捕された中国漁船と船員並びに船長に対する、司法、行政に因る二重権力構造の露呈とは、云うならば、中国人船長等を公務執行妨害罪容疑で逮捕した国交省管轄下の海上保安庁は、其の身柄と証拠物件である中国漁船を那覇警察に預け、調査と、起訴に向けた調書作りの取調べを那覇地方検察庁へと回って、司法行政手順を踏んでいたのだが、那覇地検は船員の解放と証拠物の引渡しを早々に決めて中国側へと引渡し、拘置期限を延長した船長に対しても程なく、処分保留のままに釈放し中国へと帰したのである。
那覇地検に拠る釈放事由は、海保艦艇の受けた損傷も航行可能な軽微なもので、中国漁船側にも計画的攻撃性は認められずと判断、中国との外交関係を慮って釈放の決断を下したとするものだが、斯かる説明だけを聞けば、政府官房長官の説明や談話の如きもの、検察庁の談話とは到底思えぬ内容ではあったろう。此の程度の理解あたり迄は、誰しもが考え認めるところでもある。那覇地検を代表した当該報道官の釈放会見内容は、裏がなければとの条件は付くものの、まさしく、民主党政権に対する反発の憤りであったと理解し得るものでもあるし、また、検事正をも含めた那覇地検の保釈理由ではあったろう。
だが、当該尖閣諸島を巡る、中国側から仕掛けられた斯かる領海侵犯事件は、事件の起案者が米国と中国である事は紛う事なきもの、基より、あの日本を駄目にした藤原一族の末裔もまた絡んでいるのは必定で、況してや、幹部の百パーセントを占める宮内庁ほどではないにせよ、藤原一族の末裔が数多に稼動する外務省であれば、即ち、チャイナスクールが菅直人に拠って無視され、藤原系以外の民間人が異例として大使に送り込まれた、腸の煮えくり返る中国関係人事であれば、便乗せぬ由は無きもの、即ち、中国大使人事の選に漏れた外務省のチャイナスクールが菅直人政権の頭越しに裏から手を回し、那覇検察庁にシナリオを授ける何ぞはお手のものなのである。
単純なる領海侵犯などで在る由もない。まさしく、クウェートとイラク間に諍い事を作り、湾岸戦争を惹き起こしたブッシュ政権下の米国、其れを髣髴とさせる、其れこそが今回の出来事なのである。