日本の歴史は日本人が創る

ヤマト民族日本人に“我れ蘇り”を希う

☆献金疑惑と名誉顧問就任

 菅直人前首相に対する政治献金疑惑問題が、西田昌司自民党参院議員の追求むなしく、有耶無耶の侭に終わろうとしていた矢先のこと、一般市民から提訴されていた刑事告発検察庁によって受理されたとの小記事が目を引いた。尚、菅直人に対する刑事告発は、外国人からの政治献金に対するものと併せて二件となり、検察庁による受理もまた二件目となる。基より、被疑者菅直人に対する検察庁(特捜部)に因る事情聴取を含めての捜査開始ともなれば、有罪始末率99.9%を誇るあの日本を駄目にした藤原一族末裔の司法宮のこと、程なく(二年後の)ブタ箱入りの断罪は概ね確定的ともなる。

 政治資金収支報告書に於ける入出金日付の誤記と云う軽微なる記載ミスをして、贈収賄隠しの作為性が見られるとかの、所謂、ゼネコンの胡散臭い政商を証人として仕立て上げてまで裁判所送りとされた明らかな、検察庁総掛かりに因る小澤一郎氏陣営に対する「冤罪、でっち上げ事件」とは似て非なるもので、菅直人個人の此れは不法を以ってする作為が絡む蓋然性には在るもの、即ち、双方ともに旧政権側(自民党検察庁、マスメディア等)に因る、重箱の隅や底を突っつくかの如き手法で血祭りにあげられたものだが、犯罪性格、若しくは、政治的作為性と云う点では全く異なるもので、自民党検察庁、並びに、マスメディアに因る、小澤一郎氏陣営に対する裁判所送りは、「冤罪、でっち上げ事件」そのものだが、同様に、自民党検察庁、及び、(一部)マスメディアに因る菅直人個人に対する告訴、並びに、告訴の受理とでは疑惑を裏付ける蓋然性そのものが全く異なるのである。

 基より、小澤一郎氏陣営に対する司法権に因る貶めの作為は到底受容されざる不法行為だが、菅直人の疑惑に対する告訴と其の受理に関して云えば、下されて当然の、或いは、為されて当然の、調査並びに捜査と云う事になり、為されない事が違法性を帯びる司法権に因る不作為、と云う事にもなるのである。

 菅直人個人に対する告訴と其の受理が引き鉄になったかどうかは定かでないが、野田佳彦を党首(95代内閣総理大臣)として推した民主党では、検察庁菅直人に対する告訴状を受理した段階で、名誉職、即ち、名誉顧問への就任と其の追加者名を公表、あの日本を駄目にした藤原一族の末裔が差配を揮う司法府に対し、間接的ながらも圧力を掛けて見せたのである。

 民主党名誉顧問への追加就任者は三名、既に就任している<羽田孜渡部恒三>の二名に加えた、<鳩山由紀夫菅直人岡田克也>の三名が名誉顧問に就く新たな人事名簿となるのである。

 其処から垣間見える事を別とすれば、須らくは受容出来ぬもの、即ち、第一線での陣頭指揮から外れると云う鳩山由紀夫氏を除けば、菅直人は、まさしく此れから被疑者として囚われ、あまつさえ戦う身の上となり、岡田克也はと云えば、政治の最前線に再び立たねばならぬ一人には在る筈、左すれば、顧問と云う名誉職に座ると云う事は、取りも直さず、衆参に集う民主党員四百余名の直接陣頭指揮の一群からは全く外れると云う事すら意味するもので、また、民主党の成長を指導的立場で長年にも亘って貢献しながら、今では、政権与党として残された政治家としての道が、所謂、両院に於ける”議長職”しか残されていない事すら知らしめるもので、横道隆弘(現衆院議長)や江田五月(前参院議長)、西岡武夫(現参院議長)等々をさて措いて、其れも、第一線から辞する意味だけで若き党首経験者の岡田克也が”名誉顧問”に加わる何ぞは、噴飯ものでしかないのである。

 基より、鳩山由紀夫氏は、よしんば、自らの政治献金に関わる罪無き事を八百万の神々に誓って確信しているのであれば、小澤一郎氏と其の陣営が、晴れて、”冤罪、でっち上げ事件”から解放され、復党に至る其の日まで待ち、今は固辞すべきが条理の筈、如何に、党設立に関わる潤沢なる資金と場所の提供をしたからとは云え、民主党に政権奪取の基盤そのものを設えたのは、小澤一郎氏の政治的力量に拠るもの、政権与党民主党の実体的立役者でもある其の小澤一郎氏を蚊帳の外に措いた侭、自らは名誉職の党首顧問に就く何ぞは、アウトローの世界ですら在り得ぬ事、政道から外れる行為ですらあるのだ。

 恐らく、名誉顧問を増やすと云う斯かるアイディアは、菅直人は何れ二つの政治献金疑惑で訴追、起訴されるであろうと読み、其の片方の疑惑にも名を連ねる鳩山由紀夫氏陣営からも、当然に支持されたと見るのが正解、若手岡田克也の顧問就任も何かしらののっぴきならない事由すら残してもいれば、今般の名誉顧問三名の追加、即ち、小澤一郎氏不在の侭に為す顧問枠の拡大は、野田佳彦を中心として織り成す民主党具民政治の始まりになるのかも知れない。