日本の歴史は日本人が創る

ヤマト民族日本人に“我れ蘇り”を希う

☆挙動不審の目付きと、挙動不審のロシア軍機批判

 去る15、16日に開催されたトルコ国でのG−20国際会議や、東南アジアで開かれたASEANサミットを一とする諸会議を、参加各国の首脳陣もそうなのであろうが、慌しさだけを以って出席、消化する中で、我が国の宰相安倍晋三が推し測ったかの様に繰り返した、件の、南沙諸島をして不法に占拠、埋め立てては巨大なる軍事施設の建設を急ぐ漢民族中国をして、非難し続け、他国の領海領域内に侵略しての不法行為であるとも断言、軍事力をチラつかせては繰り広げる漢民族中国の横暴さを詰り、自国領海内に帰属するものと勝手に解釈しては馬耳東風、其れこそが臆することなく開発し続けて久しい漢民族中国、其の彼等に対し原状に復すべきが国際法をして遵守する、王道を歩むべき国家の道で在り大国として採るべき選択肢でもあると、訴え続けていた事実だけが際立って目立っていた位ではあるのだろう。

 基より、諸会議に同席し、首相安倍晋三に拠って非難され続ける漢民族中国の首相李克強はどうかと言えば、カエルの面に小便の体を呈し、我が国家領海内に於ける出来事でしかないと、批判への返答は何処へやら、国際問題としてすらまともに取り上げる姿勢は一度として見せる事も無かったのである。

 確かに、安倍晋三に拠る国際問題としての提起は、間違った指摘を掲げてのものでは無く、正論でも在ろうし、且つ、軍事的大国に対してさえ、正々堂々と恐れる事無く其の非を説く、言い分そのものでは在ったのだが、何故に、完成間近になった今頃に避難との疑問は残すもの、即ち、漢民族中国が当該環礁群に不正や不法行為の意思を以って侵入し、大量の残土やコンクリートを持ち込んでは環礁群を埋め立て、軍事基地建設の突貫工事を推し進めた其の時点や、当該環礁群の領域をして自国の領土であると認識し、且つ、国際法上も自国の領土領海内に在ると主張するベトナム国やフィリピン国の漁船が、一世紀以上にも亘って続いて来ている当該領域での漁業活動をして、其れこそが行く手を遮る様に、漢民族中国赤軍所属の艦船が立ち塞がり、漁船が活動を始めれば艦船が体当たり、死者こそ出さなかった様だが、ベトナム国やフィリピン国の漁船を沈没せしめては当該領域から追い払うと言う、所謂、軍事力を以って蹴散らすと言う不正不法行為が為され、且つ、被害国である彼等から、国連や日本国等に対して、軍事力を以って侵略を謀る中国を排除して呉れるよう訴え掛けられた時点で、日本の安倍晋三政権は、何故に漢民族中国を諌めず、基より、非難もせず、今頃になって急に漢民族中国批判を始めたのかが、実に気になる点ではあるのだ。

 安保法制(法案)が整備され、可決し敷設されたからに決まっているだろうと言うのであろうが、不正不当にする行為であれば、よしんば、大国の執り行う行為であろうと無かろうと、勿論、軍事力が在ろうが無かろうが、駄目は駄目、非は非として不法行為者に伝え、即刻の中止や原状復帰を求めて間に割って入るのが、日本国家国民に持ち合わせて久しい、其れこそが、”お節介”なる行為ではあったろう。

 首相安倍晋三の斯かる外交活動(発言を含む)を見ていると、安保法制の強化整備の成功が、其の強気なる発言を引き出す一因にもなっているのだろうと考えて遣りたいのだが、諸会議の最中に於ける首相安倍晋三の顔をよくよく見れば、挙動不審に在る事を教える眼の、一点に定まる事無くキョロキョロと動く、不安感を見させられもすれば、何の事は無い、虎の威を借る狐の如き心情が首相安倍晋三には垣間見えもするもの、己の<主>と仰ぎ奉るシオニストユダヤ系大財閥資本家群、其の<主>が、実体的支配下に措く「米軍」が、即ち、アメリカ合衆国が、真偽は別としても、対漢民族中国批判に動いたからに他ならずの、其れこそが安倍晋三発言で在った事が、須らくの発言の中に於いて滲み出て来ているものとして理解されるのである。

 有り難い事に、当然では在るが、批判を受け続ける漢民族中国は、自国批判を繰り広げる日本国総理大臣をしてさえ、米国の傀儡政府で在るとして非難したりもせず、況してや、犬の遠吠えに在るとして蔑む事すらせず、言うならば、須らくを見通した上で”忍”の一字を保ち、不条理行為の継続に余念が無く、馬耳東風を貫くだけの漢民族中国として理解は可能、また、場を制すれば勝ちは彼等の得意業とする所、其れこそが、犬の遠吠えなる姿勢が、逆に目立っただけの我が国家宰相の演説だけではあったろう。

閑話休題

 此の11月24日に、シリア国上空に於いて、イスラーム国等が不法に支配するシリア国領域目掛け、空爆態勢に向かっていたロシア軍SU24戦闘爆撃機を、自国領土(領空)を侵犯するとして、域外に出るよう何度も警告を発していたトルコ空軍機(米国製)、其の最後通牒にも従わなかったとして、トルコ軍戦闘機はロシア軍戦闘爆撃機にミサイルを発射、撃墜されたロシア軍機が無残にも撃ち落とされる迄の一連の映像がニュースにて流されてもいたが、また、撃ち落とされたSU24から脱出したと思われる二名のパイロットはともにパラシュートで脱出、其の侭に地上へと落下すれば存命にも在った二人となる筈だったが、不幸にも、地上へと降り立つ直前に彼等の一人は、シリア国内でテロル活動を為すイスラーム国か、若しくは、反政府軍のテロリスト、若しくは、トルコ軍兵士に因って、機関銃掃射に因る洗礼を受け、酷くも命を奪われ、更には、脱出したパイロット達を救うべく飛び立った複数の軍用ヘリもまた、不幸にも、シリア国内で彼等テロリスト群に因って撃ち落とされ、此れまた操縦士一人が死亡すると言う、まさに戦争そのものが惹き起こす不条理事象に、ロシア国軍は遭ったのである。SU24から脱出したもう一人のロシア軍兵士は、シリア軍兵士に拠って救助され、安全に運ばれたと言う事の様である。

 事件勃発当初のトルコ国エルドアン大統領は、淡々と撃墜事件の概要を述べるだけに止め、ロシア軍に対する或る種の配慮すら示した様にも感じ取れたが、一夜明けた記者会見時に於いては、殊更に声を荒げてはロシア軍を非難、ミサイル発射五分前には、トルコ空軍機より十回以上に亘ってロシア機に警告を発し、トルコ領空域外に出る様、当該ロシア機のパイロットに厳しく通告したにも拘わらず、ロシア機は従わず、トルコ軍機は、防衛の為に已む無くミサイル発射を余儀無くされたものと演説、非は須らく、ロシア軍戦闘爆撃機側には在ると、執拗に詰り、自己弁護を図ったのである。此処に見られるエルドアン大統領の、半日後に於ける言葉の変化がいったい何を意味するのかは極めて気掛かりなる所、サジェストを受けたであろう可能性こそ大ともなるのである。即ち、トルコ軍機に因って為された作為的ロシア機に向けてのミサイル発射でも有ったと言う事にはなる。

 当該事件に対して、国籍不明機であった事を敢えて強調するトルコ国、更に、トルコ国に拠って為された、ロシア軍機に対する領空侵犯回避の忠告を、何度にも亘って発したにも拘わらず、ロシア軍は無視し続け、ミサイル発射を惹起せしめる最後の五分間には、トルコ機に拠って為された十回もの警告を無視、ロシア軍機は従わずに撃ち落とされたのであると、エルドアン大統領に拠って、強調され、トルコ国民に対してTV報告がなされたのである。

 真実は一つであろうが、此のエルドアン大統領に拠る、半日前の冷静にする事象理解と半日後に示す事となる対ロシア批判を核とする、言わば、誤認を含む事実認識に関わる発言内容と、時間がもたらしたで在ろう対露感情急降下の温度差を考慮しただけでも、自国トルコ軍機に因る作為的ロシア機撃墜が紛う事無く在った事を教えているもの、況してや、トルコ国政府に拠って提案された、所謂、斯かる半日間に於けるNATO軍に対して為された、安全保障会議の緊急招請が、いみじくも、トルコ国側の(不当行為に関わる)焦燥感をすら感じさせて余りあるもの、基より、緊急安全保障会議の立ち上げ要請すら、入れ知恵に因る提案では在ったろう。

 ロシア政府発表ともなる、トルコ軍に因る撃墜に関わる事件事実の説明には、如何なる作為も落ち度も一つとして無く、基より、反証の必要性すら無い以上受け入れられるもの、即ち、シリア国と行動を一にして動くロシア軍機が、トルコ国領空内への侵犯をする必要性は更々に無く、況してや、撃墜されしロシア軍機に対するトルコ軍パイロットからの警告は、”領空内に近付いている、離れよ!”との忠告こそあったが、トルコ領空内に踏み入ったとの、即ち、明らかに侵犯したとの事実指摘は為されておらず、勿論、自動照射に因るミサイル発射のロックオン状態に至る注意警告等も無しに、ミサイルは発射され、ロシア軍機が撃墜された事は言う迄もない。

 エルドアン大統領率いるトルコ国政府にとって、今や、国家経済にとって重要な物件の一つともなっている「黒い原油」入手が其処にはあり、在ろう事か、其れはシリア国内で産出されながら、今や、イスラーム国の手の内に掌握される中で取引が押し進められたもので、叩き売りならぬ叩き買いでトルコ国は入手、斯かる裏取引きに因るイスラーム国に対する代金の支払いは、武器弾薬の購入資金、或いは、重火器等の入手等々へと充当されていると、国際社会からは見られてもいたもの、基より、其れに気付かぬ米英やイスラエル等では無かったが、彼等もまた見逃していたと言う事で、件の、プーチン大統領発言でもある、”イスラーム国をして、直接、間接的に支援する国家は40ヶ国、、、。”発言を引き出す事となるのである。

 其の「黒い原油」掘削基地をロシア軍機が空爆、あまつさえ、原油の輸送手段とする数十台にも及ぶタンクローリーをピンポイント爆弾したロシア軍機、エルドアン大統領こそ蚊帳の外の話しではあったろうが、腸の煮え繰り返る思いで斯かるロシア軍攻撃を見させられていたのがトルコ国、ロシアに対しては様々なる歴史的因縁を持つ同国が、怨念の鎌首を擡げたとしても不思議ではなく、況してや、自国トルコ国も、EUにこそ加盟が先延ばしにされて入れずにいるが、其れでも尚、NATO軍には加盟出来てもいるトルコ国、目障りでしかないロシア軍機を一機や二機撃墜したにせよ、緊急避難、乃至は、正当防衛に至る事由さえ見つければ後は何とかなる、と考えた末の犯行とはなったのだろう。

 撃墜されしパイロットの一人は幸運にも生存が確認され、シリア政府軍に救出されてシリア国内基地に戻ったのだが、其の彼が、シリア国やロシア国等のメディア記者群に答えて曰く、トルコ国軍機のパイロットからは、領空内に侵入しているとも退去せよとも言われておらず、況してや、侵犯したから撃ち落とす等の如何なる警告も受けていないと答えているのである。

 ―続くー